先日NHKで夜遅く「真昼の決闘」をみた。偶然チャンネルを回していたら行き当った。最初に見たのは小学校の5~6年生のころだったと思う。もちろんテレビではなく映画館で見た。当時は西部劇の決闘シーンは1対1あるいは1対2~3で互いに対峙して主人公が早打ちで相手を倒すというパターンがあたりまえであると考えるほどアメリカ産のテレビ用の西部劇が放映されていた。
題名から受ける感覚で同じようにスカッとするようなクライマックスの決闘シーンを期待して映画館にいったのに「なんだこれは」とがっかりしたことを覚えていて、その後も何回かテレビで再放送をみたがその印象が強いのかずっと同じ感覚で見ていたらしい・・・われながら凄い・・・しかし今回この映画はガンファイトよりも西武の「男」を描いているんだというシーンがやたら目に飛び込んできた。詳しい内容は映画をみてもらえばわかると思うが、なぜこの歳になってこの映画に対する見方が変わったのかが気になった。無法者から町を守るために敢然と立ち向かう決心をする保安官を、肝心の町の人々がさまざまな理屈をこねて(正論?)孤立させていく、自分たちの町を守るために「自分たちの町を守るには・・・」を前面に出して自分のことだけを考える町の人々・・・。
当時のアメリカの「男」を描いた映画は日本の任侠映画の原点だったのか?と思ってしまった。